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執筆者の写真櫻井千姫

「100回目」裏話

どうも、千姫です。


まだファンクラブの決済方法がクレジットカードしかできないにも関わらず


そろそろ最初のメルマガの準備をしようと計画中です。


でもwix、さっぱりわからない....


果たして25日に間に合うのでしょうか。もう21日だけど。


さて、今回は先日、発売後一年半経ってようやく重版!!された


「100回目の空の下、君とあの海で」の裏話です。



ふすいさんによる表紙がとってもキレイな一冊。


この本は、東日本大震災をテーマにした、スターツの作品でこんなの扱っていいの!?


と思えるほど、ヘビーなテーマなんです。


舞台は仙台。実在する荒浜小学校をモデルに(小説内では「白砂」という地名になっています)


地震、津波の恐ろしさと、温かな女の子同士の友情を描きました。


主人公の悠海は、小学校卒業を間近に控えた女の子。


たった十二人の同級生は、家族にも似た存在。


その中でも幼馴染の紬は特別な存在なのですが、津波により、その日風邪で学校を休んでいた紬だけが同級生の中から失われてしまいます。


いちばんの親友を亡くし、東京の親戚の家で暮らすことになった悠海ですが、


東京での生活は戸惑うことだらけ...


そんな悠海に、亡くなったはずの紬の声が、紬が手作りしてプレゼントしたうさぎのぬいぐるみから聞こえてきます。


「悠海ちゃん、私だよ...」


ここまで書くと、なんだかこういうのありがちだなって思う設定なのですが(笑)


やはり「震災」というメインテーマが、この物語に大きく関わっていくんですね。


地震のことを無神経に聞かれて思わず涙が出たり、


仲良しのはずの友だちから腫れ物扱いされたり。


被災者の方からは「思い出して辛くなる部分も含めて良かった」とおっしゃっていただけたのですが


実際に地震を経験した方からすると、しんどいものがある小説かもしれません。


でもこの小説、ただ辛いだけの小説だけじゃなくって、


思春期の女の子らしく、恋愛部分が大きく絡んでくる作品だったりします!


悠海は小学校時代から担任の先生に片思いしていて、


紬もまた、幼馴染の篤樹に片思い。


さらに悠海は転校先で、同級生に告白されてしまい!?


そんな恋愛部分も、楽しんでいただけたら幸いです。


個人的には、震災から九年が経過した今、


地震のことをちゃんと経験してない、記憶もない、よく覚えてない、何が起こっているのかわからなかった。


そんな若い世代に読んでほしいな、と思います。


地震って怖いんだ、人の命が失われるって悲しいんだ、だから普段からきちんと備えをしておかないとだめなんだ。


そんな気持ちになってくれれば、作者としてこれ以上嬉しいことはありません。


特に今のこの状況は、3.11に少し似ているような気もするんですよね。


電気もガスも水道も止まらないし、食べ物もたくさんあるのに、


いろんなことが制限されて、みんながみんな、明日は死ぬかもしれない病気にかかると怯えている...


東北で大変なことが起こっていて、関東も余震が止まらず、次はいつ関東に来るの?


と怯えていたあの頃の私と、気持ちはちょっと似ています。


コロナで不安になって鬱になる人が出てくるのも、あの時とちょっと似てるよなぁ、と...


でも、こんな時だからこそ、作者は、表現者は、頑張らないといけないんだ、と思ったり。


みんなの心を明るくするのが、自分の役目だと思ってますから。


というわけでみなさん、もしまだお近くに本屋さんが開いていたら、混んでいない時間帯にちょっとお散歩がてら、出かけてみるのもいいかもしれません。


都心の本屋さんは閉まっちゃったところも多いのですが、郊外の本屋さんはまだまだ開いているところもあるみたいなので。


ステイホームは読書で乗り切りましょう!


最後はこれで閉めます。


ヴィクトリー♡

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